録音する

本機では、映像と同期して4チャンネル(CH1/CH2/CH3/CH4)の音声を記録することができます。

記録する音声は、下記になります。

[MIC IN]端子(XLR 5pin)に接続したマイク

[AUDIO INPUT1]端子(XLR 3pin)に接続したマイクまたはライン入力

[AUDIO INPUT2]端子(XLR 3pin)に接続したマイクまたはライン入力

HC900 AudioInput Setting

記録するチャンネル数を設定する

[システム] arrowR [記録設定] arrowR [記録フォーマット] arrowR [音声]項目でチャンネルの数を設定します。

各チャンネルに記録する音声を選ぶ

CH1/CH2/CH3/CH4 にどの音声を記録するか選びます。

-

スイッチ設定

接続機器

CH1
CH3

FRONT

[MIC IN]端子からのマイク1音声入力

REAR

[AUDIO INPUT1]端子からの音声入力

WIRELESS

“UniSlot”ワイヤレスレシーバーからのCH1音声入力

CH2
CH4

FRONT

[MIC IN]端子からのマイク2音声入力

REAR

[AUDIO INPUT2]端子からの音声入力

WIRELESS

“UniSlot”ワイヤレスレシーバーからのCH2(またはCH1)音声入力

スイッチ設定を“FRONT”に設定した場合

[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [フロントマイク選択]/[フロントマイク電源]/[フロントマイク1基準レベル]/[フロントマイク2基準レベル]項目の設定にしたがって音声が記録されます。

ご注意

Mid/Sideダイレクト出力マイクを接続し、ステレオ(L/R)信号に変換して記録する場合は、[フロントマイク選択]項目を“ステレオ M/S”に設定してください。
L/R出力のステレオマイクまたはモノマイクを接続する場合は、“ステレオ L/R”または“モノ”に設定してください。

スイッチ設定を“REAR”に設定した場合

[AUDIO INPUT 1/2]端子に入力する音声を[AUDIO INPUT 1/2]スイッチで選択します。

設定

内容

[LINE]

オーディオ機器などを接続するとき、この設定にします。

[MIC]

ダイナミックマイクを使用するとき、この設定にします。

[MIC+48V]

+48 Vの電源供給が必要なマイク(ファントムマイク)を接続するとき、この設定にします。

メモ

“LINE”に設定時の入力基準レベルは、[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [リアライン基準レベル]項目で設定します。

“MIC”および“MIC+48V”に設定時の入力基準レベルは、[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [リアマイク1基準レベル]/[リアマイク2基準レベル]項目で設定します。

ご注意

+48 Vの電源供給が不要な機器を接続するときは、“MIC+48V”の位置に設定されていないことを確認のうえ、接続してください。

[AUDIO INPUT 1/2]スイッチを“MIC”に設定した場合、[AUDIO INPUT 1/2]端子にマイクが接続されていることを確認してください。マイクが接続されていない状態で、録音レベルをあげると、入力端子からのノイズが記録されることがあります。

[AUDIO INPUT 1/2]端子にマイクを接続しない場合は、[AUDIO INPUT 1/2]スイッチを“LINE”に設定してください。

スイッチ設定を“WIRELESS”に設定した場合

[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [ワイヤレスチャンネル]項目の設定にしたがって下記のように記録されます。

 

“UniSlot”ワイヤレスレシーバー

 

カメラ

シングル:

CH1

arrowR

CH1/CH2

デュアル:

CH1

arrowR

CH1

CH2

arrowR

CH2

ご注意

CH1/CH2/CH3/CH4のいずれかのスイッチを“WIRELESS”に設定すると、“UniSlot”ワイヤレスレシーバーに電源が供給されます。

音声記録レベルを調整する

4チャンネル(CH1/CH2/CH3/CH4)の音声記録レベルをチャンネルごとに手動で調整するか自動で調整するかを選択します。

HC900_AudioLevel Adjust

手動調整モード(手動調整)

本機の[AUDIO SELECT CH1/2/3/4]-[MANUAL/AUTO]選択スイッチを“MANUAL”側に設定すると手動調整モードとなります。各CHの音声レベルの設定は、[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [CH1 音声レベル](/2/3/4) arrowR [フロント]/[リア/ワイヤレス]項目の設定で行います。

レベルの設定は、記録時、記録スタンバイ時、停止モード時に手動で調節できます。

メモ

フルオートモード時の音声設定は、[カメラ機能] arrowR [フルオート] arrowR [音声設定]項目で設定できます。

録音レベルを手動で調整したいチャンネルの[AUDIO SELECT CH1/2/3/4]-[MANUAL/AUTO]選択スイッチを“MANUAL”側に設定
該当するチャンネルの、調整つまみをまわしレベルを調整する

[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [CH1/2 DRC]/[CH3/4 DRC] arrowR [スレッショルドレベル]項目を“切”に設定している場合、大きな音が入っても、オーディオレベルメーターの-2 dBが点灯しないように調整してください。

GY-HC900 AudioInput01
メモ

記録する音声については、[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [CH1/2 DRC]/[CH3/4 DRC]で、コンプレッサーの[スレッショルドレベル]、[アタックタイム]、[ディケイタイム]、[モード]などが設定できます。

DRC(Dynamic Range Compressor)

[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [リミッター] arrowR [CH1](/2/3/4)項目の設定にしたがってリミッターが動作します。
[リミッター]を“切”に設定した場合[MANUAL/AUTO]スイッチが“AUTO”でもリミッター機能は無効になるため、レベルメーターのOVERが点灯する場合があります。

音声基準レベルは、[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [CH1/2 音声基準レベル](CH1/2共通)/[CH3/4 音声基準レベル](CH3/4共通)で設定します。

自動調整モード

[AUDIO SELECT CH1/2/3/4]-[MANUAL/AUTO]選択スイッチを“AUTO”側に設定、または“フルオート”を割り付けたユーザーボタンで、フルオートモードをオンにすると自動調整モードとなり、入力レベルに応じて自動的に音声記録レベルが設定されます。

フルオートモード時の音声設定は、[カメラ機能] arrowR [フルオート] arrowR [音声設定]項目で設定できます。

メモ

[映像/音声設定] arrowR [音声設定] arrowR [CH1/2 DRC]/[CH3/4 DRC] arrowR [スレッショルドレベル]項目が“切”以外に設定されている場合、設定にしたがってコンプレッサーが動作します。

参考:DRC (Dynamic Range Compressor), Limiterについて

DRC,Limiter構成ブロック図

DRC_Limiter1
DRC_Limiter2
DRC_Limiter3

DRCの動作について

過大入力の音声に対してスレッショルドレベル以上でゲイン傾斜を緩やかにし、記録レベルが飽和(0dBFS)することを防ぎます。

[CH1/2 DRC]および[CH3/4 DRC]の設定について

スレッショルドレベル:

ゲイン傾斜が緩やかになるポイントです。(図1参照)
スレッショルドレベルを下げることで飽和しにくくなりますが音声は小さくなります。

アタックタイム:

音声がスレッショルドレベル以上になってからレベル圧縮されるまでの応答時間です。(図2参照)
“高速”は応答時間が早く、“低速”は応答時間が遅くなります。

ディケイタイム:

過大入力の音声がスレッショルドレベル以下になってからレベル圧縮が解除されるまでの応答時間です。(図2参照)
“高速”は応答時間が早く、“低速”は応答時間が遅くなります。

モード:

“独立”はCH1(CH3)/CH2(CH4)が独立動作(モノ)します。
“連動”はCH1(CH3)/CH2(CH4)が連動動作(ステレオ)します。 CH1(CH3)/CH2(CH4)間のレベル差を一定に保ちます。

アタック設定では、“高速”・“中速”がスピーチ用途に適します。“中速”、“低速”が音楽用途に適します。

ディケイ設定では、“高速”・“中速”がスピーチ用途に適します。“中速”、“低速”が音楽用途に適します。

モード設定では、CH1(CH3)/CH2(CH4)でステレオマイクを使用するとき、“連動”に設定してください。
CH1(CH3)/CH2(CH4)で別々の音声を記録するときは、“独立”に設定してください。

リミッターの動作について

DRCで追従できないような急峻な入力に対して、飽和レベル(0dBFS)を超えないようにするための高速応答リミッターです。

[リミッター]項目の設定について

入:

CH1/CH2/CH3/CH4独立でリミッターを有効にします。

切:

CH1/CH2/CH3/CH4独立でリミッターを無効にします。

AUTO/MANUALスイッチに従う:

[MANUAL/AUTO]選択スイッチが“AUTO”のときはリミッターが有効になり、“MANUAL”のときはリミッターが無効になります。