カメラ映像の画質調整に関するメニュー画面です。
メディアモード時、この項目は選択できません。
カラースペース
カメラ内部で使用する色空間を設定します。
選択した色空間に対応するガンマとカラーガマトが自動的に切り換わります。
[システム]項目が“SD”、または“SD(SDI入力)”以外の場合
J-Log1:
ダイナミックレンジ800%、LOGガンマに対応した色空間
HLG:
ITU2100のHLG HDRに対応した色空間
ITU2020:
ITU2020の広色域ガマトに対応した色空間
ITU709:
ITU709の色空間
[設定値:J-Log1、HLG、ITU2020、 ITU709]
[システム]項目が“SD”、または“SD(SDI入力)”の場合
ITU601 (EBU):
EBUのカラーガマトに対応した色空間
ITU601 (170M):
SMPTE170Mのカラーガマトに対応した色空間
ITU709:
ITU709の色空間
[設定値:ITU601 (EBU)、ITU601 (170M)、 ITU709]
[システム]項目が“HD”で、“J-Log1”または“HLG”選択時、[カメラ設定]項目で設定できないメニューがあります。
“J-Log1”または“HLG”選択時、AE機能は動作しません。レンズの[AUTO IRIS]スイッチが“AUTO”の場合、アイリスは“F4”に固定されます。
カラリメトリー
[カラースペース]項目が“HLG”または“ITU2020”のときに、R,G,B信号をY,Cb,Cr信号に変換する規格を設定します。
ITU2020:
ITU2020規格のRGB信号を、Y,CbCr信号変換係数で記録および出力します。
ITU709:
ITU709規格のRGB信号を、Y,CbCr信号変換係数で記録および出力します。
[設定値: ITU2020、ITU709]
[カラースペース]項目が“HLG”または“ITU2020”の場合、選択が可能です。
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“ITU709”の場合、“ITU709”固定となります。
[システム]項目が“SD”の場合、“ITU601”固定となります。
ガンマ
階調表現を決定するガンマカーブの補正をします。
シネマ2:
高輝度の階調を優先した、柔らかい表現のガンマカーブになります。
シネマ1:
映画の画面特性に近い階調のガンマカーブになります。
スタンダード:
標準のガンマカーブにします。
切:
補正は行いません。
[設定値:シネマ2、シネマ1、 スタンダード、切]
[カラースペース]項目が“HLG”または“J-Log1”のとき、[ガンマ]設定はできません。“HLG”のときは“HLG ガンマ”、“J-Log1”のときは、“J-Log1 ガンマ”になります。
レベル
[ガンマ]項目を“スタンダード”、“シネマ1”または“シネマ2”に設定したときの補正量を、それぞれに設定できます。
[ガンマ]項目が“スタンダード”の場合
[設定値:0.35~ 0.45~0.55(0.01ステップ)]
数字を大きく:
明部の階調を細かくし、暗部の階調を粗くします。
数字を小さく:
暗部の階調を細かくし、明部の階調を粗くします。
[ガンマ]項目が“シネマ1”または“シネマ2”の場合
[設定値:+10~ 0~-10]
数字を大きく:
暗部の階調を細かくし、明部の階調を粗くします。
数字を小さく:
明部の階調を細かくし、暗部の階調を粗くします。
[ガンマ]項目が“スタンダード”で設定値[0.45]のときに、ITU709またはITU2020に準拠したガンマになります。
[ガンマ]項目が“シネマ2”の場合、設定値0~-10においては、数字が小さくなるに従って最大ピーク信号が109%から下がります。レベルが-10の時にダイナミックレンジ600%の映像入力が100%出力におさまるようになります。
[ガンマ]項目が“切”、または[カラースペース]項目が“HLG”または“J-Log1”の場合、設定できません。
ディテール
輪郭(ディテール)強調レベルの調整を行います。
数字が大きくなるにつれて、 輪郭がシャープになります。
[設定値:+20~-20、切]
(初期値:カラースペース“J-Log1”および“HLG”は-6、それ以外は0)
[カラースペース]項目が“HLG”および“J-Log1”のとき、本項目および[調整...]項目の設定値は個別に保存されます。
調整...
輪郭(ディテール)の詳細設定を行います。
[ディテール]項目を“切”に設定時は選択できません。
マスターブラック
黒の基準となるぺデスタルレベル(マスターブラック)の調整を行います。
数字が大きくなるにつれて、ペデスタルが上がります。
[設定値:+50~-50 ( 0)]
[カラースペース]項目が“J-Log1”のとき、本項目は設定できません。
[カラースペース]項目が“HLG”のとき、本項目の設定値は個別に保存されます。
ブラックペイント
黒のR(赤)/B(青)成分を調整します。
[設定値:+50~+1、 0、-1~-50]
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”のとき、本項目は設定できません。
フレア
フレア補正を行います。
[設定値: 入、切]
マスターフレア
レンズに入った光により画面全体が白くなるのを補正します。数字が大きくなるほど黒くなり、数字が小さくなるほど白くなります。
[設定値:+20~+1、( 0)、-1~-20]
[カラースペース]項目が“J-Log1”および“HLG”のとき、本項目は設定できません。
フレアバランス
R(赤)/B(青)のバランスを調整します。
[設定値:+10~+1、( 0)、-1~-10](R/B)
V. シェーディング
レンズに依存して発生する垂直方向のシェーディング(色ずれ)を調整します。
入:
シェーディングを調整します。
切:
シェーディング調整は固定に設定します。手動で調整できません。
[設定値:入、 切]
調整
[V. シェーディング]項目を“入”に設定した場合、V.シェーディングの調整を行います。
[設定値:-128~ 0~+127]
暗部調整
映像の暗い部分と明るい部分のバランスに応じて暗部の処理を変え、全体的なコントラストのバランスを調整します。
暗部のゲインを変えます。撮影されたビデオ信号の状況によって調整します。
ストレッチ:
映像の暗い部分のゲインを上げて、暗い部分のみ信号をストレッチすることにより、暗い部分と明るい部分とのコントラストをより見やすくします。
[ストレッチレベル]でストレッチ量を設定します。
ノーマル:
通常の状態です。
コンプレス:
映像が全体に明るく、コントラストが不足した場合は、暗い部分のゲインを圧縮して、コントラストを強くします。[コンプレスレベル]で圧縮量を設定します。
[設定値:ストレッチ、 ノーマル、コンプレス]
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”に設定時、本項目は設定できません。
[USER2]スイッチに、“暗部ストレッチ”および“暗部コンプレス”を割り付けた場合、ユーザーボタン設定が優先されるため、メニューでの設定はできません。
ストレッチレベル
ストレッチ量は、数字が大きくなるに従って増加します。
[設定値:5~1( 3)]
[暗部調整]項目を“ストレッチ”に設定した場合にのみ表示されます。それ以外に設定した場合“---”と表示され、選択できません。
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”に設定時、本項目は設定できません。
コンプレスレベル
コンプレス量は、数字が大きくなるに従って増加します。
[設定値:5~1( 3)]
[暗部調整]項目を“コンプレス”に設定した場合にのみ表示されます。それ以外に設定した場合“---”と表示され、選択できません。
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”に設定時、本項目は設定できません。
ニーレベル
ハイライト部分の階調を表現するために映像信号の圧縮を始める点(ニーポイント)を設定します。[OUTPUT]スイッチを“AUTO KNEE OFF”にして設定してください。
[設定値:109.0%、107.5%、105.0%、102.5%、100.0%、97.5%、 95.0%、92.5%、90.0%、87.5%、85.0%、82.5%、80.0%、77.5%、75.0%、72.5%、70.0%]
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”のとき、および[ガンマ]項目が“シネマ2”のとき、本項目は設定できません。
オートニー感度
[OUTPUT]スイッチを“AUTO KNEE ON”にした場合のニー動作の応答スピードを設定します。光量が、はげしく変わる被写体を撮影する場合は、“低速”に設定します。
[設定値: 高速、中速、低速]
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”のとき、および[ガンマ]項目が“シネマ2”のとき、本項目は設定できません。
オートニーピークフィルター
[OUTPUT]スイッチを“AUTO KNEE ON”にした場合、高輝度な点光源などに対してのニー動作の応答感度を設定します。
[設定値: 高、中、低]
[カラースペース]項目が“J-Log1”または“HLG”のとき、および[ガンマ]項目が“シネマ2”のとき、本項目は設定できません。
ホワイトクリップ
輝度レベルの大きい映像信号に対して、ホワイトクリップさせるポイントを設定します。
[設定値:109%~90%( 109%)]
100%以上で画面が白すぎるときや、Y信号を100%以内で管理するシステムで運用する場合には100%に設定します。
[カラースペース]項目が“HLG”または“J-Log1”のとき、本項目の設定値は個別に保存されます。
RGBガマトクリップ
[ホワイトクリップ]項目の設定値で輝度信号をクリップしますが、それに連動してR、G、B信号もクリップさせるかどうかを設定します。
入:R、G、B信号レベルの大きい映像信号に対して、[ホワイトクリップ]項目の設定値でガマトクリップします。マイナスレベルに対しては、[ホワイトクリップ]項目の設定値に応じて、ガマトクリップします。
[設定値:入、 切]
“入”のときの、ガマトクリップされる領域は下記のようになります。
例
[ホワイトクリップ]103%
・R,G,B信号:103%以上
・マイナスレベル:-3%以下
[ホワイトクリップ]100%以下
・R、G、B信号:[ホワイトクリップ]項目の設定値以上
・マイナスレベル:0%以下
EBU-R103のRGB ガマトクリップに対応する場合は、本機能を“入”にして、[ホワイトクリップ]の値を104%以下で、お好みのレベルに調整します。
[カラースペース]項目が“HLG”または“J-Log1”のとき、本項目の設定値は個別に保存されます。
クロマクリップ
色差レベルの大きい映像信号に対して、クロマクリップさせるポイントを設定します。
[設定値:113%~90%( 113%)]
100%に設定した場合、ITUの10BITビデオ規格の64-960以内にCbCr信号がクリップされます。
[カラースペース]項目が“HLG”または“J-Log1”に設定時、設定値は個別に保存されます。
ホワイトバランス...
ホワイトバランスに関するメニューです。
詳細につきましては、「ホワイトバランスを調整する 」をご覧ください。
カラーマトリクス
カラーマトリクス設定をします。
ナチュラル:
標準より明るく自然な色合いで、舞台照明などの強い単色光源下での撮影に効果的です。
シネマ(和らか):
映画の画面特性に近く、落ち着いた色合いのカラーマトリクスになります。
シネマ(鮮やか):
映画の画面特性に近く、あざやかな色合いのカラーマトリクスになります。
スタンダード:
標準のカラーマトリクスにします。
切:
カラーマトリクス機能をオフにします。
[設定値:ナチュラル、シネマ(和らか)、シネマ(鮮やか)、 スタンダード、切]
[カラースペース]項目が“J-Log1”のとき、本項目は設定できません。
[カラースペース]項目が“HLG”のとき、“スタンダード”固定になります。
調整
[カラーマトリクス]を好みの色に調整します。
[カラーマトリクス]項目の “ナチュラル”、“スタンダード”、“シネマ(鮮やか)”、“シネマ(和らか)”それぞれに調整値を保持することができます。
リニア調整:
“入”に設定すると、原色と補色の計6色それぞれの彩度、色相、明度を設定することができます。
マルチ調整:
“入”に設定すると、R/R+/Mg-/Mg/B-/B/B+/Cy-/Cy/Cy+/G-/G/G+/Yl/Yl+/R-の16色について、彩度、色相を設定することができます。
マルチ調整画面でUSER1ボタンを押すと、下記のときに調整中の色相の色のみを残して、他の色は白黒になります。
LCDモニターおよびビューファインダー映像
[映像/音声設定] [SDI OUT2]が“VF”のときの[HD/SD SDI OUT2]端子出力
[映像/音声設定] [HDMI OUT]が“VF”のときの[HDMI]端子出力
[カラースペース]項目が“J-Log1”のとき、本項目は設定できません。
[カラースペース]項目が“HLG”のとき、本項目の設定値は個別に保存されます。
カラーゲイン
映像信号の色レベルを調整します。数字が大きくなるにつれて、色が濃くなります。
[設定値:+15~-50、切( 0)]
“切”に設定されている場合、白黒映像となります。
[カラースペース]項目が“J-Log1”のとき、本項目は設定できません。
[カラースペース]項目が“HLG”のとき、本項目の設定値は個別に保存されます。
リバースピクチャー
レンズ像の上下左右が反転している場合、“反転”に設定すると正しく記録することができます。
反転:
記録を上下左右に反転する。
切:
記録を上下左右に反転しない。
[設定値:反転、 切]
DNR
画面ノイズを低減します。
[設定値:強、 中、弱]
カメラ設定リセット
[カメラ設定]メニューの全項目を初期値に戻します。